
メイドと書生の謎解き奇譚
◇椿:あなた様 ◆白石蓮太郎:あなた様
*メイドと書生の謎解き奇譚 ---------------- ◇椿(つばき) 洋館に仕える聡明なメイド ◆白石 蓮太郎(しらいし れんたろう) 大学で学ぶ書生。洋館の主人の甥。 ---------------- ◆ナレ 時は大正、霧雨の午後ーー。 古き洋館にて、ひとつの秘密が紅茶の蒸気にまぎれる。 ◇ 蓮太郎様、本日はおひとりで? ◆ ええ。伯父上は諸用で外出してしまいましたし。……ところで椿さん。 ◇ どうかいたしましたか? ◆ 書斎にあった手紙が一通、消えていたんです。伯父上は何か言っていませんでしたか? ◇ 旦那様は特に何も……。そういえば昨夜、妙な時間に書斎に忍び込んだ影がございました。 ◆ なんですって……? ◇ 証拠がなく黙っておりました。ただ……香りが……「アールグレイ・ヴァニラ」。この紅茶、蓮太郎様の持ち込みでは? ◆ さすが椿さん、やはり気づかれていたか。 ◇ 手紙を盗んだ理由、お聞きしても? ◆ 伯父上の研究が外国に売られるのを止めたかった。あの手紙が邪魔だったんです。 ◇ "正義のための罪"というわけですね。 ◆ ……私をどうするつもりです? ◇ 通報はいたしません。ただ、ひとつ条件がございます。 ◆ 条件……? ◇ 私と一緒に少々謎を解いていただけませんか? ◆ ……ええ、喜んで。 ◇ナレ 紅茶の香りが消えるころ…… 館の静寂に新たな謎が忍び寄る。 これは名もなき探偵たちのささやかな序章だった。 ---------------- レディメイド/テンポ遅め/-5/Ado 伴奏 コラシタ様 #コラバン
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