
苦く、そして心地良い (朗読台本)
読み手 あなた 書き手 ミチル猫
毒キノコよりはマシでしょ。 真っ黒に焦げた手料理を出しながらあなたが笑った。 うん、美味しいよ。 僕は笑顔を作りながら言う。 へーそう。 でもね、顔が引きつってるけど? 苦味に満たされた口の中から生まれた嘘。 やれやれ。 全くもってわかりやすいね、君は。 なおも笑顔を向けるあなたの顔を見て 僕は苦笑いをした。 そんなところも含めて愛おしいのだよ。 恥ずかしげもなくあなたは言った。 黒焦げ料理の苦味も 心地よくなるのではないかと思うような あなたのその笑顔にいつも救われている。 そんな事を考えていると ねぇ、今、何か恥ずかしい事を考えていないかい? 顔が緩んでいるね。 思考を見抜かれまた苦笑いをひとつ。 もっと楽しそうに笑いなよ? うん!楽しいよ! とびきりの笑顔で応えたら よし、今度は本当のようだね。 ぎこちなさがとても良い。 あなたはいつも僕を包み込むように笑った。 こんな日々が続きますようにと願いながら、 苦い料理を2人で平らげた。 --------------------------------------------------------------------------- BGM⋯戻ってきた日常【BGM】/ろわ ♪素敵な伴奏ありがとうございますฅ^•ω•^ฅ♪ #ピアノ #BGM #声劇 #コラボ大歓迎 #オリジナルBGM #ミチル猫台本
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