HELL◉MNIBUS

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👁‍🗨 第55幕『歌声』 ⚰️ ─────˙˚ 𓆩 ✞ 𓆪 ˚˙────── 🎲SIDE:EMMA 　出口の見えない森を歩き続けて数時間。向かうところ敵無し、怖いもの無しの閻魔様でも、流石に気味が悪くなってきたようだ。傍にあった大きな岩に腰かけて、はぁと溜息をつく。 　地獄街は、いつも喧騒と魂の圧で塗れていた。騒がしいと文句を言う者もいたけれど、閻魔様にとっては楽園のような世界だった。こんな寂しいところにひとりぼっちなのは、閻魔様の好きとは真反対だ。 「皆、どこに行っちゃったんだろ」 　滴る雫のように落ちた言葉は、黒い地面に吸い込まれてすぐに消えた。不気味な風の音に合わせて木の葉がカサカサと鳴る。と、その隙間から、微かに知っている旋律が届いた。 「これって……」 　どこで聞いたのかも忘れてしまった、けれど大切で懐かしい旋律。昔々、白い花の咲く花畑で、隣を歩く誰かに歌ってもらったような……。 　閻魔様は立ち上がると、声の方に向かって走り出した。真っ白なドレスが跳ねた泥で汚れるのもお構い無しに、木々の合間を縫って行く。やがて、声の輪郭がはっきりとしだした頃、閻魔様の視界に彼らの姿が映りこんだ。 「サフィ！ 皆！」 「良かった。ちゃんと聞こえたみたいだ」 　歌うのをやめたサフィは、お馴染みの奇妙な笑みを向けこちらに手招きをした。その手を思い切り掴んで、閻魔様は幼い子どものように無邪気な顔で答える。 「すぐに分かったよ！ 妾の大好きな歌だもん」 　さぁ帰ろう。醜くも愛すべき地獄に帰ろう。今度はその手を離さぬように。 ─────˙˚ 𓆩 ✞ 𓆪 ˚˙────── 🎲「澪音の世界」 🪅閉ざされた少女の瞳が開かれし瞬間世界は 🍷幻想し得る最悪の狂夢を...残酷な死神を見る･･･ ⚰️薄氷色に煌く瞳が鮮やかに朽ちる世界と 🎢堕ちてゆく狂夢に唇を重ねて... 🎲残酷な死神になる･･･ 🪅『地に蔓延りし我ら罪人の群れ 🎢願わくば...君が澪音の世界に囚われないことを･･･』 ─────˙˚ 𓆩 ✞ 𓆪 ˚˙────── 〖CAST〗 🎲閻魔様(cv:はいねこ) https://nana-music.com/users/7300293 🎢ファニイ(cv:中条 瑠乃) https://nana-music.com/users/1791392 🪅ムユ(cv: Neumann) https://nana-music.com/users/10462832 🍷ロゼッタ(cv:日向ひなの) https://nana-music.com/users/2284271 ─────˙˚ 𓆩 ✞ 𓆪 ˚˙────── Day5✧︎PLAYLIST https://nana-music.com/playlists/4157387 #HEL_L_ETTER #屍人祭_DSR #澪音の世界 #SoundHorizon