
美人な先輩【朗読】2
レーニャ
平々凡々の僕には 美人の気持ちなんて分かる訳もない 先輩の卒業式の前の日 偶然、教室であって 普通の会話をしたんだ とてつもなく寂しいのに 寂しいすら言えない もう会えなくなるかもしれないのに 卒業式の日 先輩の挨拶の番が来てなぜか僕の名前を呼んだ 驚く僕に先輩は本当に大好きでしたと言ってくれた 冗談でも嘘でもないことが分かった 泣いていたから でも、何も返せなかった 先輩は優しいから 別れてまで 付き合って欲しいとは言わなかった 先輩は美人だから 自分が人の幸せを壊すのを怖がっていた それでも最後にそんな風に言ってくれたこと 僕は本当に嬉しくて、色々なことが誇らしく思えた 幾年も経ち、電車の中で先輩に似た人をみた
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