nana

声劇  蝕
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......さて、今度は君の話をしよう。 君の体は今.....物凄く危険な状態にある。 俺が君に仕組んだ毒は 静脈からまるで蛇のように君の体を蝕んでいく。 ゆっくり、ゆっくりと.... そうして私の毒は 這うように内蔵の一つ一つを通り 心臓、果ては脳に辿り着く。 ....ああ、そうとも。 今の君にはとても信じ難い話だろうな。 君の体には、 まだ目立った症状が現れていない。 だが今に分かるさ。 何故って、 君に打ち込んだのは私のとっておき。 ところで、私の能力のことを あいつから何も聞かされていないようだね。 その毒は″俺の意思に従う″。 そう..... 時限爆弾のスイッチのようなもの と言えば分かりやすいだろう。 私が一度合図をだせば、 たちまち君に一生分の苦しみが襲う。 私の毒を仕組んだのは 君が無様にも気絶する前.....つまり もう既に1時間程経っている。 身体の隅から隅まで行き渡っている.... 手遅れ、ということだよ。 ここまで話を進めてきたが......ふむ。 やはり、私の話を素直に聞く気は無いようだ。 残念だよ。 #声劇 #声劇台本 #朗読 #朗読台本 #本と万年筆

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