⚔️子柚叶とあなたのRPG⚔️

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【ナイトサーカスに纏わる都市伝説】 ーーーーー以下、オカルト板に投稿された、S.A.さんの体験談まとめよりコピペ掲載ーーーーー 昔のことですけど。 夜に、なかなか眠れないことが何度かあったんです。 誰かに呼ばれているような気がして、外に出て、コンビニの方行って帰ってくるっていう。今思えば謎の理由ですよね。 ある日、本当にすごく嫌なことがあって、イライラしていて寝れなくて。夜にまたコンビニに行って、そのまま家に帰らずに、裏に続いている暗い道を行ったんです。 帰っても寝れないし、明日とかもう来なくていいって投げやりで。 どこに続いているのかも知らない並木道だったんですが、上野動物園があるところみたいな、大きな公園に着いて、家の近くにこんなところがあったんだって驚きました。 もっと進むと、それまで街灯が無くて、月明かりを頼りに歩いていたんですが、眩しいくらい明るい電飾が見えました。空を切るように斜めに、ひらひらといくつも線を引いていて、奥に大きな、屋根が三角の形のテントが立っていました。 テントの入口のところで、ピエロが手招きしていました。私が近づいていくと、ニコニコ笑顔で片手を胸に一礼して、こんばんは。来てくれてありがとう。と。 ｢私たちは一夜の夢。今晩はどうぞ、楽しんでいってください｣ 片手でテントを開けながら、もう片方の手を差し伸べてくれました。 ｢あなたも今や私たちの夢。どうかあなたの幸せを教えてくれませんか｣ そう聞かれて、差し出した手を引かれながら、私は子供の頃、両親とナイトサーカスを見たことを思い出していました。 あの時も同じように、入口で手を振ってくれていた人を、母が『ピエロがいるわね』って差して、父が『彼はピエロじゃない、クラウンって言うんだよ』って。 ｢それがあなたの幸せで良かった｣ クラウンの手が離れた時、私は、あのナイトサーカスを見た夜の日に戻ったような心地がしました。 #子柚叶とあなたのRPG #第3回あるぴじバトルコロシアム