
70-ヨミ
. . . ⭐「それと……司ちゃん。一つ、勘違いしてることがあるよ。」 🐦「……」 ⭐「君は、助かりたいんだ。助けて貰いたいんだ」 🐦「……違う」 ⭐「手を差しのべて貰いたいんだ」 🐦「違う違う!」 ⭐「君の身体は、生きようとしているんだ」 🐦「違う!!!!」 ⭐「じゃあ、どうして……どうして、泣いているんだ」 🐦「……え」 🐦ポロポロ……と涙が溢れ出ていることに気がつく。止まらない。心情に反して、本当に、幽さんの言葉を、肯定しているかのようだった。 🐦「あれ……あれ……」 🐦拭っても拭っても溢れる雫を、必死に止めようとする。おかしいな。あんなに、死にたいと思っていたのに、止まらない。 私がすすり泣いていると、幽さんは、優しい声色で話し出した。 ⭐「実はね……少しだけ、前の記憶を思い出したんだ」 🐦私は、幽さんの方に向きなおる。 ⭐「理不尽に、上司に起こられていて……周りの人達も誰も見向きもしていない。寧ろ、自分が的にならず、良かったって顔をしてた。 ……けどね、僕は、負けない、と思ってた。周りの人達が僕を見てくれなくても、絶対にへこたれない、ってね。 だからなのか、僕は、辛い思いを誰かに共有できてなかった……。けど、司ちゃんはどうだい?よく思い出してごらん。君のそばで、支えてくれてた人達は、本当にいないのかい?」 🐦そう言われ、私は、ある日の記憶を思い出した。 🐦学校を休んだ平日の日、私は、お母さんと、いつも通っている喫茶店に来ていた。休日とは違い、あまり人はおらず、静かな席で、私は母と、向かい合って座った。母は、私の大好物のプレッツェルを頼んでくれていた。机の上にあるそれをみながら、私は、泣きはらした顔で、かさついた唇を動かした。 🐦『……お母さん、お父さん、怒ってた?』 ?『まさか!なんで何も悪いことしてない、アンタを怒るのよ』 🐦『でも……私、休んで迷惑、かけちゃったし……折角、高いお金を出していれてくれたのに……っ、私が、っ弱かったせいで……。こんな私なんて、死んだ方が……』
