nana

Ange、時々氷星。
23
6
コメント数0
0

🌙「ゆき」 🧊「ユリ!」 待ち合わせをしていた、 2人の美少女が微笑み合う。 放課後。 モデルをしている🧊水都白雪と🌙城金ユリカは、 芸能界でも学園内でも仲のいい親友同士だ。 🌑「ちょっと白雪さん。Angeのライブが 終わった途端に呼び出して、どういうつもりですか?」 💄「はあ〜...。....あら。 白雪さんだけでなく、問題児として名高い 💫星谷さんもいらっしゃってるのねぇ」 💫「やあやあ朔夜に詩楽〜♪ 今日は、白雪と一緒に”、ウチ“からお話があってさ!」 Angeのライブが終わった後すぐに呼び出したため、 朔夜と詩楽は露骨に機嫌を損ねている。 しかし、詩楽のチクチクとした言葉も、 💫光莉は全く気にしていないようだった。 🌙「ゆき、お話って?」 🧊「うん!Angeにもあげるよ! 君達の大好きなFleuretteちゃんからの “アイドルルーム会員証“!」 🌑「アイドルルーム....」 💄「会員証?」 Ange3人がキョトンとした顔で🧊白雪の手元を覗く。 一瞬白雪の言い方に対して詩楽が顔を顰めたが、 その手中の物に視線が奪われてしまった。 そこには会員者:Angeと書かれたカードキーがあった。 🌙「ふむ。これはなに」 💫「これはね〜学園内にあった空き部屋を 寧々ちゃんが学園長に許可取って〜。 会員証を貰った、生徒会長から選ばれたアイドル達が 自由に使って良い”配信部屋“が出来たのです!!」 🌙「ふむ。配信部屋.....?」 🧊「そう!ステージとビデオカメラが置いてあって、 好きな時に歌ったり踊ったり、時には喋ったりを ネットに配信できる部屋なんだって♪ アイドル同士で作った衣装とかも置けるし、 この会員証があれば誰でも入れるよん♪」 『team 花ノ宮⑅◡̈*』の2人の、テレビ通販顔負けの 勢いで説明を交互に受けた🌙ユリカは、理解が 追いつかずに困った顔をしていた。 🌑「成る程ね。 ...寧々ってば、何も考えずにアイドルを 増やしてるんだと思ってたけど。学園代表アイドルが 増えたことによる対応策も、一応考えていたわけか。」 💄「...............。」 お互い同級生同士か、『team 花ノ宮⑅◡̈*』である 2人にもリラックスした回答をするAnge達。 それを見た🧊白雪と💫光莉はニッコリと笑うと、 そのままAngeに要望を畳み掛ける。 🧊「というわけで! 全アイドルのレベルを上げる為に! ...夏の合宿楽しみにしてますね、朔姉さん♪」 🌑「なっ”...」 💫「夏の合宿所前から、Fleuretteと 『team 花ノ宮⑅◡̈*』はどんどん”配信“するつもり! Angeちゃんも、遅れないように、 ちゃんと他グループと連携取りなよ〜!!」 🌙「ふむ...」 💫「ふふ!ユリカ〜! さっきからフムフム可愛いねえ!ハムスターみたい!! どうする??私と一緒に歌っちゃう?」 💫光莉が🌙ユリカに軽く抱きつくと、 その言葉に反応したのか、ポケットからチュー!と ペットであるチューちゃんの不満そうな声が聞こえる。 それに対して💄が小さく悲鳴をあげる。 💄「あなた、そそそそれ、入園時に回収されたのでは 無かったんですの...?」 💄詩楽が珍しく動揺した顔で、💫光莉を見つめる。 💫「それとは失礼な!チューちゃんの為に 学園と戦ったんだよ〜!?その代償にクラスは 一生“紅”になれないみたいだけど☆」 💄「は、はあ?正気なの...?」 理解できないものを見る目で、呆然と💄詩楽は 💫光莉を見る。💫光莉は、そういった視線には 慣れっこなのか、ポケットの中のチューちゃんを 可愛がるのに夢中だ。 🌙「...へえ。ゆきから軽く聞いてたけど、 やっぱ光莉にはそういう事情があったんだ。 君、頭は良いもんね」 🌑「成績優秀でスポーツ万能。紅に入っても全く おかしくない実力の持ち主だったのに、 入園初日でネズミを持ち込み、 大事件になりましたからね...星谷さんは。 それ以降、学園運営の方々と話し合い、 ”紅クラス編入“を取り消す代わりに、 ペット持ち込み可になってるという話を聞いています」 そう。 花ノ宮学園はマンモス校である。 そのため、同学年同士であっても小さな噂話や クラスが違う者の話は、広まりにくい傾向がある。 特に💫星谷光莉については、 “成績は良いのに話すとぶっ飛んでいる”という特性から、 時折常人には理解され難い事を行うため、 噂になってもすぐに真偽が問われ、広まらないのだ。 💄「はあ...。 その小動物はもうポケットから出さないで。 ....それで...?アイドルルームというもの話でしたっけ」 顔面を青白くさせながら、💄は詩楽は繋ぐ。 💄「...まあ、そういう場所があるのも 良いのではなくて? 会員証、もらっておきましょうよ。朔夜」 🌑「.....?? 詩楽が素直にそういう事をいうの、 珍しくないかしら。何か体調でも..?」 🌙「ネズミのせいじゃないの。 早く話し終わらせたいんでしょ」 折角の前向きな💄詩楽の言葉を、全力で心配してくる Angeメンバーに、💄詩楽は顔を真っ赤にする。 💄「失礼ね!...そうじゃなくって。朔夜も少しずつ、Fleuretteを認めてきてるはずよ。 ............。............。 私も...前回、頑張るあの子達を見て....そう思ったし...」 中々相手を褒めることのない💄詩楽は、 そのまま顔を赤くして黙り込む。 それを和やかに眺めながら、🧊白雪は会員証を 🌑朔夜にグイッと押し付ける。 🧊「じゃ!確かに!渡しておくからね♪」 💫「合宿宜しくね〜!チューちゃんのことも!」 そう言い残すと、『team 花ノ宮⑅◡̈*』最上級生2人は、 嵐のように去っていった。 🌑「詩楽...」 💄「何」 🌑「......」 🌙「2人とも、心境の変化があったんだね」 🌙ユリカは、嬉しそうに答える。 🌑💄「「......」」 お互いの気持ちを中々言い出せなさそうな2人の為に 🌙ユリカは少し悩むと、思い切って 自分から話しを始める。 🌙「....わたしは、2人が最初に言ってた ”簡単な気持ちでFleuretteはアイドルをやってる“って 聞いて...。モデルやってるし、甘い気持ちでは やって欲しくないなって思ってたの」 🌙「でも、Fleuretteや...『team 花ノ宮⑅◡̈*』を 見てたら、なんか、ちゃんとやってる子達なのかなって」 🌙「そう思った。だから、合宿では、もう、 普通に楽しもうよ。今後もさ」 普段、無口な🌙ユリカが一生懸命拙くも言葉を紡ぐ。 彼女の真摯な姿に、🌑朔夜と💄詩楽は、頑なな心の氷が、いつの間にか溶け始めている事を感じた。 🌑「そうね...」 💄「....」 🌑「....合宿で、話しましょう。今後の事を。 そうできるように....色々考えておくわ」 🌙「うん」 💄「ええ...」 そう言う🌑朔夜の表情も、 それを見る💄詩楽と🌙ユリカの表情もーーー Angeが始まって以来始めての、 とても柔らかい笑みを浮かべていた。

0コメント
ロード中