本
読み手:
『本』 ______________________________ 父は、本を読む人であった。 しかし、読む時、読まない時が激しい人であった。 たまに、書店で本をたくさん買い込んでは、読んでいた。 ある時、父は言っていた、 『本は本から巡り逢いにやってくる。』と。 『巡り逢いにきた、本を買っているのだ』と。 自分から選んだ本であっても、 人から勧められた本であっても。 その本を手に取りたいと思い、 その本を手にとったならば、 その瞬間がその本と自分との巡り逢い。 本は待っている。 あなたと巡り逢うその時を。 本を読まなければと急ぐ必要はない。 遅いも早いもないのだ。 本を手に取り、心躍るその瞬間を信じればいい。 本は待っている。 あなたが手にするその瞬間を。 ______________________________ 最近、友人と好きな小説の話をする機会がありました。 友人は、こんな俺がついに小説を読もうとは! 昔から本を読んでいる人は凄い、と言っていました。 その言葉を聞いた時に、ふと父の言葉を思い出して、その話をしました。 とても素敵な言葉だったので、今も大事に心に残っています。 素敵な巡り逢いがありますように。 そして、文字に起こす機会があり、nanaにもあげてみようかと。 ______________________________ ちぃと申します。 今回はとても短い。。。_( 」∠)_ 1分半はとても難しい。。。 よろしくお願いします。 みわたかさんから、素敵な音源をお借りしました。 『旅』という題名に惹かれ、この台本の巡り逢いも、要するに自身と本の旅の中の出逢いなのではと、ピッタリなのではと、思い選曲させて頂きました。ありがとうございます。 https://nana-music.com/sounds/04b0244f #声劇 #朗読 #声劇台本 #一人声劇