
kai杯2020結果発表
みなさまたくさんのご参加ありがとうございました
12月27日にnanaパーティにて発表しました。 改めて、たくさんのご参加ありがとうございます。 僕は文句なしに楽しいのですが、皆さんも少しでも楽しんでくれていたら幸いです。 nanaパーティでも説明させていただきましたが、 歌にはさまざまな解釈があり、それぞれの五感が異なるので、個々の世界はそれぞれ違っていて、どれが正解とか優劣があるというものではありません。 ただ僕の個人的な趣味で僭越ながら選ばせていただきました☺︎そしてそのサウンドについて全曲解説してますので、皆さんもよかったら聴いていただけると幸いです。 今年はお世話になりました。 来年も懲りずにコラボしていただけると嬉しいです☺︎ 2020 プレイリスト https://nana-music.com/playlists/3471258 ■下記全曲勝手に解説 1 カミカクシ(たきさん) コラボされたサウンドも80を超えている、おそらく今年一番の激戦区となりましたカミカクシ。素晴らしいコラボが多く、かなり脳に負担がかかりました笑 たきさんのサウンドは、ケロケロなのに語尾の抜き方が綺麗で、ケロケロって「音程も声質ものっぺりさせるもの」だと思っていたので、「こんなこと可能なのか・・・」と震えました。 聴くたびに「妖艶で美しい妖に化かされる」世界観に聴く人を少しずつ誘ってくれるサウンドです。 バンドサウンドでは決して出せないこのサウンドの雰囲気は素晴らしい演奏陣、コーラスによるものでもあると思います。 2 ハローハロー(よもやんさん) 9月にハロハロ祭というお祭りをして、ハロハロ賞はなまこさんだったのですが、その時に最後まで迷ったサウンドの1つがよもやんさんの歌でした。 まず圧倒的に上手いのはもちろんなんですけど、 プロのアーティストの人もそれぞれ癖があるように、よもやんさんの歌い方ってちょっといい意味で癖がありますよね?(海とか完全にふみって言ってるとか) それが引っ掛かりとなって、他のを聞くとだんだん物足りなくなってくるんですよね。 「ああ、あの癖が欲しい、あの癖をくれよ」と禁断症状が出てくる素晴らしいカバーでした。 3 ビニール傘(まささん) 先日とんでもない数のまささんからの通知が来て、どうやらすべてのオリジナル曲を聴いてくださり拍手をくれたようでした(前世神なのか) 「す、すごい。もう足をまささんの方向に向けて寝れない・・」と思っているところに、この曲の弾き語りの投稿です。 雰囲気のあるピアノに、演奏にあった声。ものすごくよいカバーで「え、もうこの曲貰ってください」と胸打ちぬかれました。 しかもこれクリスマスに投稿してくれて、まさに一年のうち最も『「人恋しさ」と「愛情」を混同しがちな日!』と思いました。投稿日まで粋です。 4 造花(なまこさん) 自称、サ行に爆弾を抱えるなまこさんに、 「ステンレスのシンク」「水道水」「周波数」とかBメロで怒涛のサ行攻めが待っている曲笑(ごめん) これも、よもやんさんのハローハローと同じで、癖というか歌い方に引っ掛かりがあるんですよね。それが、獣道を通っていくたびにその道がなじんでいくように、聴くたびになじんでいく。1フレーズ1フレーズ変わる感情のような歌い方が素敵でした。 5 SF(こたつさん) 最初に聞いて思ったのが「自分が死んだら、お通夜とか告別式で流してほしい」でした。なんでそう思うんだろうと今日まで考えたんですが、最初の導入から、最後まで、走馬灯のような盛り上がりの構成だからなのかなと思いました。こたつさん本人も譜面を書いて弾いたと言ってくれているように、とても練られた構成だと思います。 最初の導入が、命の始まりで、よちよちと歩いて成長して、サビが思春期ぐらいかな、そこから幸せな人生を思い返して、自分の命は終えていくけど、次につないでいく。そんな風に感じました。皆さんはこのきれいなピアノでどのようなことを感じますか。 6 soda(ニョゼさん) sodaもとてもたくさんの投稿があり、苦かったり、透明だったり、微炭酸だったり、皆それぞれ違うsodaでとても素敵でした。 その中で、ちがうsodaを出すのではなく、本家の名無しさんsodaを加工するという荒業をニョゼさんが有言実行。 本家の炭酸と透明度を残しながら、別の色どりがいやらしくない分量でキラキラ光ります。 「名無しさんの透き通る泡のようなこの声を、いつまでも留めておきたくて、海色の瓶の中に閉じ込めました」(ニョゼさん原文ママ) なんと繊細なセリフでしょうか。ちょっとでも揺れたら落ちてしまう線香花火の玉をみているような儚くも美しさを感じるサウンドでした。 7 体温(ゆーみゆさん) 癖の話をいろいろしましたがゆーみゆさんは癖がかなり少ないと思います。原曲にとても忠実。その上でめちゃくちゃ上手。己の能力の高さ、肉体のみで戦う武闘家タイプ(?)です。 ゆーみゆさんの歌を例えるとすると、僕は自分で設計書を作って、自分でプラモデルを作っているとすると、ゆーみゆさんは、僕のあまり上手くないプラモデルを見ただけで、僕の設計書を想像し、それ通り歌ってくれるそんなイメージです。 「ああ、こうやって歌いたかったんだよなぁ」という歌が出てくるたびにいつも感謝しております。体温もそうでした。 8 夕立(てるりさん) おそらく、いや、絶対、nanaで一番私の歌を歌ってくださっているてるりさん。つ、ついにkai杯に加えさせていただくことができて私も大変うれしいです。 この曲、有名なろくげんさんという方のオリジナルのギター伴奏なのですが、はるか昔につけたオリジナルを、見つけてきてカバーしてくれました。 歌は誰が歌うということも大事だと思います。この曲はさわやかな声でも切れのある声でもたぶん合わなくて、 この大人な雰囲気の別れの歌を、渋く歌ってくれたのが大人なてるりさんだったということに尽きると思います。(やったね!) 9 在りし日と橙(ヒデアキさん) GooseHouseの企画の時の曲。一度もkai杯で扱われていないこの曲を見つけてきてくださった時点で戦略勝ちです笑 ヒデアキさんとはハスキー&高音というカテゴリーなので声質が近いのですが、私よりもさらっと、軽快に歌ってくれていて、「別れの曲なのに、ランニング中に聞けそう!爽やか!」とコメントしたら「この二人は後ろ向き別れじゃなくて、きっとまた会えるんじゃないかな」と素敵な解釈いただきました。それを聞いた後また聴きなおすとまた違った響きとなりました。歌にはストーリーも大事ですね! 10 チェーン(淳平さん) 最終日、すべりこみで投稿してもらいました。(1日伸ばしてよかった) チェーンピアノ弾き語り&淳平さんという時点で、ずるいですね。伊能忠敬&グーグルアースくらいずるいです。 「何を話そう」の導入がすばらしく、その一言と歌い方で聴く人の心に「いい空白」が生まれので、その先をどんどん聴きたくなる、そんな歌でした。 いやぁ、こんなのずるいでしょう。(2回目)ありがとうございました。必聴サウンドです。 11 夜(たけねこさん) 男らしい「夜」 なかなか人のオリジナルを自分らしく歌うのって難しいと思います。この曲だとどうしても僕かyansuさん歌い方に引っ張られると思うのですが、自分のまっすぐな声質歌いまわしの魅力を理解されていて、解釈、歌い方で別の曲のように歌い上げていただきました。 静かな夜空に、叫ぶ男のコントラストが素敵です。 優しい声が多いプレイリストの中でもアクセントになるお声です☺︎ 12 ファミレス(名無しさん) 最新曲ファミレスを、最初に歌ってくれたという点で素晴らしいです。この曲は、なまこさんイメージで書いた曲なのですが、時間軸でいうと名無しさんイメージで書いたsodaの数年後の曲なんです。 なので名無しさんが歌うと、sodaの透明感を持った主人公が、未来にタイムスリップして歌ってくれた、そんな妄想をしてしまいました。 「変わらないことなんてあるかしら」そう思っていた人が、「時間は流れてないかもしれない」そう心境が変化した、それは成長なんだろうか。透明な声を聴いている間いろいろと思いを馳せました。 13 チェーン(糸バージョン)(炒飯さん) チェーンが二曲入っているって?いえ、違うんです。これ聴いてみてください。ピアノはあの名曲「糸」なんですよ。 それに合わせてチェーンを歌ってるんですね!そして歌えてるんですよ!これすごいことじゃないですか? コードが、構成が一致したとかそんな小さなことじゃないんです、すごいのは「常にチェーンのこと考えてないとそんなこと思いつきもしない」ということなんです!(大丈夫ですか?チェーンに生活侵食されてないですか?笑) そう考えてもう一度、このサウンドを聴くと、糸の伴奏でジャジーなピアノと相まって、涙腺を刺激してきます。ありがとう。 14 ハローハロー インスト(ayaさん cさん れんたろさん kuriさん ええむさん) 人の死をテーマにした曲を書くときも、愛をテーマにした曲を書く時も、大事なことは、「個々の魂はかけがえなくて、生きていることは素晴らしい」それを聴いている人に伝えることなのかもしれないです。 このインストを聴いたとき、歌詞はないながらも、笛の音からayaさんのそういうものを感じました。キャプションに「遠くにいったおともだちのことを考えた」とあるように、かけがえがないから悲しい、だから今自分が生きていることが美しい、そういうことが伝わってきました。 それを彩るベース、ドラム、ストリングス、シンプルなバンド構成が笛の音を立てていて、やさしく響きます。 15 あそこまで、ここから(午後さん) 歌だけを投稿して、「これに演奏をつけてくれませんか」という企画の時の一曲。 ご自身のキャプションでも仰ってますが、「普段は弾きすぎ」と音楽関係のご友人に怒られることがあるとのこと、最初これを聞いた時の私の印象も恐れ多くも実は一緒でした笑、凄まじい音に自分の音が飲み込まれていると笑 ただ、2回、3回と聞き続けていくと、この午後さんの音を待ってしまう自分がいました。曲に演奏が合わせるのではなく、演奏に徐々に曲がなじんでいくという面白い体験をさせていただきました。 アウトロから最後の1音まで、このプレイリストの、終わりにふさわしい贅沢な時間を感じられました。 #kai杯2020
