「遠くの街」(姐さん短編)
秘密結社 路地裏珈琲
「遠くの街」(姐さん短編)
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「姐こちゃん、お仕事だよ」
「お仕事って、サトウさんもう今日お店閉めるってさっき言ったじゃない」
「お店の外で仕事なの。さ、君を僕の優秀な助手に任命しよう」
「呆れたー...要は、また仕入れ先開拓したいからカーナビになれって話?」
「頼むよ、僕の車ナビないから知らないところに行くの面倒なんだ」
「時々100万パッと入ってくるなら、いつでも付けれたでしょ」
「あんな小物に、夢の結晶とも言える報酬を使うってそれ......なんかダサくない?」
「もう、いいから、さっさと、乗って」
「はーい」
いい加減ガタが来て扉の建て付けも悪くなりつつある、サトウさんの愛車、ビンテージの小型ワゴン。ちっちゃなバスみたいな格好をした、燻んだパステルのボディを、今日もエンジンの鼓動がよく震わす。仕入れだなんて言いながら、ほぼ趣味のお買い物だし、ただのドライブで報酬が出るんだから悪い話じゃない。
「その代わりって言っちゃなんだけど、好きな音楽かけていいよ。君の好きなのなんでも」
「そういうところには、しっかりつぎ込むのね」
さて、今日は絶好のドライブ日和。わがまま気ままなマスターの隣で、あなたが口ずさむ曲は......
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自由に曲を一曲提出してください。
雰囲気や内容によって、会話の中身、行き先や結末が変化します。
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