nana

【ソロ台本】鬼の盃
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兎角です。 妖怪だって心はあるさ。 たまに鬼書きたいなって思うことありますよね? ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ほーら、今年も来てやったわよ 夏ももうすぐ終わるねぇ。 ここ来て何年になるかしら。 酒の字。覚えてる? それにしても皮肉なもんよね。 アンタが私を「俺の右腕」なんて言うもんだから私は右腕を切られて。 私がアンタを頭(かしら)と認めたら、首切られるんだから。 私も色んな相手と呑んできたけど。 やっぱり、アンタとの酒の席が一番楽しいって思えんのよ。 俺を親分だと認めたら、盃交わしてくれるんじゃなかったの? 親子の盃。いつさせてくれんのよ。 このままじゃわたし達、赤の他人なのよ。 ねぇ、アンタ鬼なんでしょ? だったら死んでないで何かいいなさいよ!! …ごめんなさい。ここ来るといつも喧嘩しちゃうわ。 アンタの好きだったお酒。置いていくからちゃんと飲みなさいよ。 じゃあ、また会いに行くわね。 酒呑童子。

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