nana

うたプリRPG声劇 第五話
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ナレーション+ まるでショウを守るように立ちはだかるナツキを見、そして震え上がるハルカ姫を見やったアイ魔王。 その時不意にズキンとどこかが痛んだのはきっと気のせいではなく、しかし今のアイ魔王にはまだ何も分かりません。ただ、ハルカ姫のそんな顔は見たくなくてーー 「おい、何かあいつの弱点とかないのかよ」 「…アイ魔王は完璧です。故に弱点なんてありません」 「嘘だろ!?何だよそれ!」 「でも、それは今までのアイ魔王。きっと、今の彼ならーー」 そうしてナツキは前を見据えると、静かにこう言いました。 「…ハルカ姫を悲しませたくはないですよね…?」 「……」 アイ魔王は何も言いませんでした。でも、その瞳にはもう戦う意思は見られません。 「…分かったよ、降参。ボクの負けでいい」 「それじゃあーー」 「うん。彼女を城まで送ってあげて」 「はいっ!」 「な、何かあっさりだな」 「ふふっ、アイ魔王もハルカ姫には敵わないってことですよ」 続く

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