
生い立ちの歌 Ⅱ /中原中也
真綾桂
私の上に降る雪は 花びらのように降ってきます 薪(たきぎ)の燃える音もして 凍(こお)るみ空の黝(くろ)む頃 私の上に降る雪は いとなよびかになつかしく 手を差伸(さしの)べて降りました 私の上に降る雪は 熱い額(ひたい)に落ちもくる 涙のようでありました 私の上に降る雪に いとねんごろに感謝して、神様に 長生(ながいき)したいと祈りました 私の上に降る雪は いと貞潔(ていけつ)でありました ......................................................………… 私の身近で何気なく降っている『雪』ですが、この詩を読んで毎年こうして降る雪を見れることの喜びをこの詩を通して感じました。 この詩を読むにあたって、詩の情景を想像しその情景を聞いてくださるお客様にも感じて頂ければと思い読ませて頂いております。
0コメント
ロード中
