
鶯丸 Bad End2
「……ごめんなさい。自分で帰るって決めたから、自分でできることは自分でやりたいの」 ……そう言って、やんわり断らなければ。あんなことには、彼を悲しませずに済んだのだろうか。 「私がやるわ」 そう言って手順を教わった。こんのすけの合図に合わせて、空間に切れ目を入れる。そこに手を入れて徐々に霊力を注いでいった。 私自身は少しだけ霊力が高いだけの、ただの人間。私個人のそんな弱い霊力ではどうにもならないけれど【審神者】という役職に宿る力が、自動的にゲートをこじ開けるための霊力に変換されている。そのため、私でもできるという仕組みになっている。 ――やがて、パリン、と音がした。 それがやけに大きく聞こえ、思わず目を閉じる。次に目を開けると、そこには次元の裂け目が生成されていた。 「お、成功したみたいですね! ……ちょっと小さいけど」 「悪かったわね……」 少しだけ頬を掻き、管狐は見本のようにゲートに入るのを見ながら、鶯丸にも声を掛けた。 「鶯丸、行くわよー」 「主……」 どこか虚ろなその声音。それを聞けていたなら。ここで振り向いていたなら……何か変わっていたのかもしれない。 「……主。本当に、すまない」 その声だけが、鮮明に聞こえた。振り返る間もなく、彼の刃は、私を貫いた。 「えっ……うぐいす、まる……?」 しばらくして、私の体からそれは抜かれた。重力に任せて、力無く動く体は、まるで何かに誘われるように、彼に向いた。 「……すまない。ここだけは、お前に……信じて欲しかった。ただそれだけ、だったのに……――」 そう言ったひとの瞳は赤く光り、そして……涙を溜めていたのだった。 * Bad End2* continued? → https://nana-music.com/sounds/040bbc61/
