nana

同田貫正国 Good End
13
1
コメント数0
0

「あれでも急所は外したんだ、手入れすりゃ直る」 その言葉通り、確かに今剣は、重傷止まりで済んでいた。殺さないで、と伝えていたことをその時少し思い出す。同田貫はちゃんと、その命令を聞いてくれていた。 凄まじい傷を負っている。計測によれば、生存力の数値は既に最大の十分の一を下回っている程であるという。ざっと見て八時間はかかる。とはいえ、私の時間計算は大雑把に見る目のない人間の感覚を合わせたようなものだ。もっと時間はかかるだろう。 異変が起こってから、刀剣男士達に何か起きた、という話はない。その時の記憶を失った者もいる。その一方で、何故か主である私に対して優しくなった刀剣達が何振りかいた。別に私自身は外傷を負ったわけではないのだが。暫くは何も起きないだろう。 あの時。 同田貫が、彼の体を貫いた時。今剣の身体からは、霧のようなものが現れていた。 少しずつ、怨念が消え去っていくような、いや、漏れ出ていくような。 彼等が、今剣に取り憑いたのだとしたら、私は彼等にどうしてそのようなことをしたのかを問いたいし、見抜けなかった私にも責任があるだろうとも思う。 でも、彼等は浮かばれなかったはずだ。 悲しく、助けを求める気持ちを捨てなかったはずだ。 異変が終わって、少し考えた。 私は結局、何が出来ただろう? 同田貫にばかり、物事を任せてしまった。 なら今は、何が出来るだろう? そうして決めたのだ。 今剣の手入れが終わった後、部屋をどこか片付けて、そこで供養を行おう、と。 せめて彼等が、無事に浮かばれて、御霊が安らげる場所へと帰ることが出来るように。 私は大真面目だ。だがてんで、こういったことに詳しくない。 「もしもし、私です、████の審神者です」 「ええ。異常の件はもう其方にもお伝えされているかと思います」 「その事について、少し提案が……いえ、要求したいことがあるのですが」 「いえ、お祓いではなく。ええとですね、その……」 息を整え、しっかりと意見を伝える。何か間違えていても仕方が無いという気持ちで。 「こちらの今剣に取り憑いた怨念達に、弔いの儀を行いたいと思いまして。アドバイスを頂ければ、と」 * Good End * Thank you for playing! → https://nana-music.com/sounds/04476b1b/

partnerパートナー広告
UTAO
0コメント
ロード中