
同田貫正国
駄目だ。 殺されそうになったとはいえ、仲間だった者達なのだ。きっとそのはずなのだ。 こちらから殺すことは、私には出来ない。同田貫にも無理はさせられない。 ……いや、それは言い訳だ。 恐ろしいのだ。仲間であると分かっていた者達に手を下すのが、恐ろしい。 出陣させることだって。私が軍師だとしても、そのように軍師であると名乗ることも許されない者なのだから。 『ごめん たおさないで』 『相手からきても?』 『だってなかまのはずだもの』 溜息を吐くように首を横に振り、同田貫は筆を動かす。 『ゼンショする』 答えを聞いて、ほんの少し安心した。 『ありがとう』 少し時間が経った今も、同田貫は部屋の外に注意を向けている。私が手伝えることは何も無い。動いたところで足でまといになるのがオチだ。こういったことには慣れていないのだから。ならせめて、この比較的安全な場所で、できる限りの事はしよう。 私はこの部屋で、何をするべきだろう? → https://nana-music.com/sounds/0448c734/
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