
燭台切光忠
私はその日記を気になって仕方がなかった。 (少し…だけ……) 好奇心にまけ、ページをめくれば最近まで書かれていたことがわかった △月△日 僕が顕現してから3週間くらい経っただろうか。主くんから日記をつけてみたら…と進められた。他の男士達も書いているらしい。 ……しかし日記とは何を書くべきだろうか △月〇日 主くんから印象に残ったこと、楽しかったこと、思い出を書けばいいと言われた。書くこと……かぁ。 なら今日作ったものを書こうかな。今日は先に顕現していた歌仙兼定くんと一緒にカレーを作ってみた。 やはり刀と包丁ではやはり違うなぁ……ちょっと手を切っちゃった。 でもみんな美味しいと言ってくれた。主くんも、すごく可愛い笑顔で食べてくれた。作りがいがあるな □月△日 最近主くんの笑顔を見ると胸が高鳴る。病気かな……戦場で怪我をして手入れ部屋に入ったけれどこれは治らなかった △月〇日 今日本丸に貞ちゃんが顕現した。すごく嬉しくて昔話をしながら本丸を案内しよう。近いうちにずんだ餅作ってあげよう □月☆日 胸が高鳴る原因を調べてみたら『恋』というらしい □月□日 僕が、主くんに、恋? △月△日 僕は……主くんが好きなんだろう。 でも、主くんは? 「これって……光忠の…?」 私は光忠に限らずみんなに日記を書くように進めてるし、太鼓鐘くんの顕現日もこの日記に書かれている日と同じだ 「……み……光忠が…私……」 いやいやいや、そんな馬鹿な。こんな私を好きになるわけがない 「ど…どうすれば……」 「主くーん!なにかみつけた?」 「あっあっ、えっとえっと…」 テンパりすぎて日記を棚に戻そうとしたが床に落としてしまう すぐに拾おうとしたが、光忠に回収される 「これ、誰の日記かな?」 日記を1人読み進め始めた光忠を止めることも出来ず、光忠は赤面し始める 「あっ……」 「その…読みまし……た……」 「……本当に…?」 「はい………」 気まずい。なに話せばいいんだろう。 「えっと……これに書いてあることは事実で…主くんのことは…好きで…………」 「私のことが……?いやいやいや、こんな私のどこがいいんですか…」 「…………」 何か言ったけれど小さくて聞こえなくて 「えっと……」 「全部……好き……」 すぐに顔を手で隠し「見ないで!」と私から距離をとる。 「そ…そうだ……政府からの置き手紙見つけたから読んでおいてね……」 と近くの机に置き、部屋の隅の方に行って私から顔を見えないようにされる (とりあえず……読んでおこうかな…) 【こちら政府より派遣されたこんのすけです。審神者様の本丸がなんらかの影響により多数の刀剣男士が瘴気に負け異常な行動を起こしているようです。私は審神者様、正気な刀剣男士たちを回収、強制帰還させるため本丸を歩き回っております。可能であればそのまま待機して下さると幸いです】 「こんのすけ…!」 助けが来ることに安堵しつつも光忠が私のことが好きだって事実を知ってしまい気まづい時間が流れる 「政府からの助けが来るみたいだし……良かった…」 「そうだね……えっと主くん」 「……はい」 「……日記に書いてある通り…です」 「……」 「主くんは……僕の事はどう思ってる…かな」 「……」 「嫌いなら嫌いで構わないし、今まで通りの関係で良いのなら今まで通りで大丈夫…なんだけど」 「……」 「………ねぇ、主くん」 「僕はね、君のことが大好きなんだ」 → https://nana-music.com/sounds/0442f4d5/
