
山姥切国広
「主っ!!」 ぐいっと腕を引かれると同時に、鋼のぶつかり合う音が響く。 慌てて顔を上げると、こちらに背を向けた山姥切が誰かと刃を交えていた。 相手が誰なのか、確認する勇気はなかった。 山姥切は相手の刀を弾くと、私を振り返って言う。 「逃げろ、主!」 その言葉に、私ははっと息を呑む。 逃げろ。 ということは、彼はここに残る気なのだ。 一人で、誰とも知れない赤い目の彼と……。 けれど、私がいても足手まといなのは確かだ。 私を庇いながら戦うよりかは、一人で相手取る方が……。 ───私は。 1.一緒に逃げる → https://nana-music.com/sounds/0442ec77/ 2.一人で逃げる → https://nana-music.com/sounds/0442ecad/
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