
山姥切国広
山姥切に偵察をしてもらい、私たちは転送ゲートを探した。 山姥切が時折足を止める度、私の心拍は跳ね上がる。 一本逸れた廊下を過ぎる足音に、私はぐっと息を殺した。 「……急ぐぞ。」 私の様子に気付いたのか、山姥切が私の背を擦るとそう言った。 そうだ、早くこんなところから出てしまおう。 これはきっと悪い夢だ。 この本丸から出れば夢も覚める。 きっとまたいつもの日常に……。 改めてぐっと心を決めて、私は一歩足を───。 『見ィ付けタ』 「───主っ!!」 間近に聞こえた声に、ヒュっと喉が鳴った。 → https://nana-music.com/sounds/0442ec5a/
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