
明石国行
「心配ごむよーーーーーう!!」 外へ出ると、大きな声でそう笑う愛染と蛍丸がいた。 「親玉は明石と主さんがやって、その他のやつらを俺達がやっつけたから、もうだいぶ瘴気は薄れてんぜ!」 「だからゲートも開くってわけ。でも、今は一時的に弱まってるだけで、早くしないと元の濃さを戻しちゃうよ。」 「っちゅーわけやから、急ぐで。」 言いながら二振りが倒した刀剣達の上を飛び越えていく。 流石に折ってはいないようで安心はしたが、本丸が戻ったら手入れ部屋は忙しくなるなと笑みが溢れた。 「ようやく笑ったな。」 その笑いに気がついた明石が、からかうわけでもなく、穏やかにそう言った。 思わずその声音にドキンと胸がたかなった。 ずっと、ずっと。 無意識に頭の隅へと追いやっていたこの想い。 大きな恐怖の下で同じようにすくすくと大きくなっていたそれは、どうしても厄介なもので。 ああ、言おう。このどうしようもないほどの想いを。 → https://nana-music.com/sounds/0442dadf/
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