
明石国行
空中から体ごと落ちてきた今剣の小さな刃。 それを罅(ひび)の入った刃が受け止める。 ぴょんと飛び退き、地面に着地しようとした手を明石の長い足が蹴り飛ばす。 必然的に屈む体勢となった明石の背中へ くるりと飛び移り背中に刃を振り下ろす。 すかさず明石が背へと刀をかまえ 寸前で今剣の刃を防ぐ。 「ああ。しぶといですね、あかしくにゆき。じゃまだ、ほんとうに。」 「こっちの台詞ですわ。ちょこまかと……鬱陶しいやつやで。」 「へらずぐちをたたいていられるのもいまのうちですよ。」 お互い距離をとり、もう一度真正面から刃をぶつけ合う。 絶えるこなく部屋中にガキン!!ガキン!!という音が落ちていく。 「なっ!!」 「あっはは!!あまいですよ!!!」 「ぐぁっ……!!」 両者一歩も譲らず。 しかし今剣が、突然明石の背後へ回り込み素早く脇腹を刺したことにより、勝負は決着を迎えようとしていた。 バランスを崩して仰向けに倒れてしまう明石。 「明石ッ!!!!!」 → https://nana-music.com/sounds/0442e568/
0コメント
ロード中
