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今剣 Normal End1
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本丸は燃え尽きた。 しかし、私は今も、今剣と共にある。 連絡のとれなくなった本丸に対して、政府からの使いは何度も来た。行方をくらました審神者を、重要参考人として探し続けているらしい。 しかし、大丈夫。 私には今剣が。 力強い味方がいるのだから。 「あるじさん、これで、ずっといっしょですよ。ぼくがまもってあげますから、あんしんしてください」 そう屈託無く、微笑む今剣。 本丸がなくなり、栄養を十分にとれない自分は、歩くことさえままならないような、生きる屍であった。 今剣の採ってくれる裏山の草や木の実で食い繋ぎ、彼と話すことでようやく自分が自分であることを思い出せる、そんな日常。 「きょうは、あなたをおいかけてきたせいふのいぬを13にんころしました。だからだいじょうぶです。あんしんしておやすみください」 今剣。たった一人の神様に、自らの全てを委ねるこの日々が。 「いまのつるぎさま、ありがとうございます」 いまのつるぎさま。 なんてしあわせなのでしょうと、 わたしはまいにちおもうのです。 * Normal End1 *

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