
鶴丸国永
霊力のこもった御札に出来たのか出来てないのか怪しい紙束を持って、私と鶴丸は倉庫を出た。 目的はとりあえず脱出だ。 鶴丸が先導し、なるべく物音を立てずに、見つからないように。 必死になってゲートまで走る。 幸い、誰にも合わなかった。 ほっと息をつきながら、うかうかしていられないとゲートの損傷具合を見てみると、それはもう見事というか、いくらなんでもここまで壊さなくてもいいじゃあないかと言いたくなる徹底した破壊具合だった。 「どうにかなり……そうにないな」 おっしゃる通りでございます。 はっきり言うと、こんなもん即興で直せるかい、という程の破壊具合なのだ。 つまりゲートからの脱出は不可能。 ということは、自分でなんとかしろという事だ。 「主!」 はっとして鶴丸の方を見るとその視線の先には、赤い眼の刀剣男士が次から次へと押し寄せて来ているところだった。 → https://nana-music.com/sounds/043fd58d/
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