
鶴丸国永
探せど探せど見つかるものはガラクタばかり、いよいよ詰んだか、と思った矢先だった。 「主!」 鶴丸が呼ぶのでそこへ行ってみると、そこには紙束があった。 「これに霊力を込めて、相手に貼り付けたりしたらどうだ?浄化とはいかなくても、何かしらの効果があったりするんじゃないか?」 成程、所謂御札を作ってみろということか。 確かに御札ならば鶴丸が使おうが、込めてある霊力は私のものなので効果は期待できるかもしれない。 「賭けでしかないが、他に使えそうなもの、って言われても悪いが思いつかなくてなぁ」 すまんすまん、と鶴丸が頭を軽く掻いた。 私は、少し考える。 打開策に使うには博打にも程がある策かもしれないが、なら他に何が使えるかと聞かれれば全くわからないし、このまま方法が見つからないからとここに隠れ続けるというのは、おそらく最もリスクが高い。 ならば、出来そうなことは全てやってみた方が吉だ。 私は鶴丸から紙束を受け取ると、霊力を込め始めた。 → https://nana-music.com/sounds/043aff8a/
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