
燭台切光忠
「そういえば光忠…怪我してたな……」 誰かの日記を読むのも気が引けたのでそのまま棚の中に入れておき、光忠のそばへと向かう。 「応急手当セット見つけました。光忠…怪我してるし…これ使ってくれれば嬉しいな」 「こっちは置き手紙見つけたよ。多分おかしくなった男士たちに見つからないようにしてたんじゃないかな」 その手紙には 【こちら政府より派遣されたこんのすけです。審神者様の本丸がなんらかの影響により多数の刀剣男士が瘴気に負け異常な行動を起こしているようです。私は審神者様、正気な刀剣男士たちを回収、強制帰還させるため本丸を歩き回っております。可能であればそのまま待機して下さると幸いです】 「このまんま…か……でも光忠がそばにいるから安心かも」 「うん、僕はこんのすけ来るまで主くんのそばに居るよ」 その言葉に少し照れくさくて、でも嬉しくて。 「ほら光忠、じっとしててね。お手入れしなくちゃ」 本来なら資材を使わなくちゃ怪我とか治らないけれど、ほんとの応急処置。もしこのまま誰かに襲われでもしたら光忠も折れる危険性がある。 「……よし、これでいいかな。あとはこんのすけと合流するまで待機!」 「そうだね、主くんはいつでも隠れれるようにね。」 「うん…!」 さて、どれくらい時間が経っただろうか。 私は変わらず部屋の隅の方で 光忠は襖の近くでいつでも抜刀ができるような体制で (こんのすけ……遅いな…) まさか刀剣男士に斬り殺された……なんて笑えない話があるだろうか 「……主くん静かに……足音する」 「っ……」 こんのすけだろうか、刀剣男士だろうか 私はそっと息を潜める → https://nana-music.com/sounds/0442f431/
