
明石国行
明石と二人ならんで禍々しい気を放つ襖の前に立つ。示していた光はここにたどり着いた瞬間に消えた。つまりはそういうことだろう。 「ここが……。」 「いよいよ、やな。主はん妙に堂々としてはりますけど、覚悟できとるん?」 「正直怖い。…けど、みんなを助けるためなら。明石こそ、覚悟出来てるの?」 「できとらんよ。やる気ないのが自分の売りなんで。」 そう言ってにやりと笑う彼をみて、無意識にこもっていた肩の力がすっと楽になった。 ああ、最初から最後までついてきてくれたのが彼でよかった。 「いこう、明石。」 全てを終わらせるために。 明石に、ありがとうっていうために。 → https://nana-music.com/sounds/043af685/
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