nana

明石国行
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突然おかしくなった本丸の刀剣男士達。 あるものは刀を持って、またあるものは なにかを求めるかのように両手を突き出して 私のことを追いかけてきた。 わけもわからないまま、ようやく這う這うの体で近くの部屋へと転がり込むが、いずれここも見つかってしまうだろう。 目を閉じて他の刀剣達の気配がないかを探ってみる。近くにはいない…ひとまずは大丈夫なようだ。 それにしても、一体自分の本丸で何が起こっているのか…。原因はなんとなく分かる。 男士達がおかしくなったと同時に本丸内に満ちたどす黒い瘴気。それがこの事件の鍵となると睨んで間違いはないだろう。 だが、瘴気の元を辿ろうにも濃い瘴気が邪魔をして上手く力を使えない。 「……本当に…気味が悪い…。」 「せやなぁ〜」 「誰ッ!?」 背後から突然かかった声に驚いて振り向くと ニヤニヤと人を食ったような笑みを浮かべた 明石国行がいた。 「……あ、明石…!!」 さっき逃げ回っていたせいで体力も霊力も底をつきかけている。 もう終わりだ、絶望的だ。 そう思って目をぎゅっと瞑るが 当の本人は、ゴロゴロと横になったまま一向に起き上がる気配を感じさせない。 「あれ…?襲ってこない…?」 「なんやの、人の顔みてビビりよったかと思ったら今度はブツブツと。」 あかーん国行の心がぶろーくんはーとやー などとふざけて寝返りをうつ姿はどうみても普段の明石だ。 「明石…貴方は無事なの…?」 「無事?なんのことかようわからんけど、自分ここでさぼ……………見張りしてただけやで。」 そこで一つの可能性が見えてきた。 今いるほかの刀剣男士達と違ってこの明石はきちんと会話ができている。つまり…。 「よかった…!瘴気にやられてないんだ…!」 「瘴気?ああ、えらい薄気味悪い空気がながれとるなぁとは思っとりましたけど……ほーん…。」 「これのせいでほかの皆はおかしくなっちゃってて…助けたいの!!お願い!手伝って!!」 「そないなふうに言われてもなあ…。」 「ここを乗り切るためには一人でも味方が多い方が助かるの…!お願い明石…!!」 めんどくさがり屋な彼に藁にもすがる思いでお願いすれば、とてつもなく嫌そうな顔をしながらも「やれやれ」と起き上がってくれた。 「自分、やる気ないのが売りなんやけどなぁ…。ま、主はんが危ない時にそないなこといってられまへんわな…。」 シュメイトアラバーと棒読みでどこぞの打刀の真似をする彼に若干の不安を覚えるが、とりあえずこれで戦力を確保できた。 廊下に出る。 → https://nana-music.com/sounds/040d84d5/ もう少し部屋を探索する。 → https://nana-music.com/sounds/043caf0a/

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