サキ

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遠くへ。とにかく、遠くへ行かなくては。 足がもつれても、とにかく前へ進み続ける。 本丸はどこへ行っても黒い靄、瘴気に溢れている。この瘴気、すなわち呪いが、石切丸をおかしくしたのだろう。私はとにかく、走って、走って… 「主、こっち！」 息を整えるために足を止めたその時、近くの部屋から、私を呼ぶ声がする。一瞬、私の幻聴かと思ったが、そうではないようだ。 彼は正気なのだろうか。話ができるということは、呪いにかかっていないのだろうか。罠なのかもしれない。 私は、どうすればいいだろう…。 私は……。 声を無視して走る。 → https://nana-music.com/sounds/040bb98c/ 声の方へ行く。 → https://nana-music.com/sounds/040bbc4a/