【短編小説】夏祭り⑪
古畑 時雄(Tokio Furuhata)
【短編小説】夏祭り⑪
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【短編小説】夏祭り①
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【短編小説】夏祭り②
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【短編小説】夏祭り⑩
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【短編小説】夏祭り⑮「最終回」
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【短編小説】夏祭り⑪
サツキを背中に背負いユウタの待つ八代神社の一本杉へと向かった僕は、神社の階段を一段いちだん登って行った。
するとサツキは申し訳なさそうに僕に、こう言ったのだ。
「ハヤトくん、ごめんね… 重くない?」
サツキがこう言うと、僕はサツキに向かってこう言い返した。
「大丈夫だよ、サツキ… あんず飴、ご馳走出来なかったし…」
こう僕はサツキに答えたのだ。その言葉を聴いたサツキは、僕の背中の背後から僕をギュッと握りしめたのであった。
この時、僕はサツキに何も言わなかったが、自分のサツキに対する感情を自分で確認する事が出来たのだ。
こうして僕は息を切らし、階段の上まで登ったのであった。するとサツキは僕に向かってこう言った。
「ありがとう、ハヤトくん。大丈夫?」
サツキは僕に申し訳なさそうに聞いたのだ。この時、僕はサツキに笑顔を作ってこう答えた。
「大丈夫だよ、サツキ… 昔、サツキをよく背負ってたから…」
こう僕がサツキに言うと、サツキも嬉しそうに微笑んだのだ。そして二人は暫く八代神社の階段の上で昔の頃を思い起こし、見つめ合っていたのだった。
つづく…
【短編小説】ハロウィンパーティー①〜⑮完結済(朗読劇)
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【短編小説】夏祭り①〜⑮完結済(朗読劇)
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【作家】
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