nana

刀剣乱舞脱出ゲーム企画
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寝苦しくて、体を起こす。 私が寝かされていた場所は、夜の本丸の中だった。 長く奇妙な夢をみていたような気がする。目を覚ますとともに、それらの記憶はすっかり消えてしまったのだけども。 本丸の様子がおかしい。 すぐにそう気づいたのは、黒い靄のようなものが、蜘蛛の巣のようにべっとりと辺りを覆い尽くしていたからだ。 いつも通りの一日であったはずだ。特段変わったことがあったわけではない。一体この本丸で、何が起こっているのだろう。 誰か。 この非日常空間に、私の刀剣達の姿が見当たらないことに、焦る。 彼らに何かあったのではないか。 彼らは無事なのだろうか。思考が冷静になり切れない。 暗い部屋の中、目を凝らし、辺りを注意深く見回す。いつもと変わらぬ審神者部屋。しかし、その暗闇に張り巡らされる霧のような物体が、非日常の存在を示していた。 …カサ。 息を潜めて居なければ気づかなかったであろう。 隣室から、わずかな衣擦れの音が聞こえてきた。 誰かいる。 私は扉にそっと手を伸ばし、慎重にその戸を引き開けた。 → https://nana-music.com/sounds/03fa5cf0/

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