nana

不可逆リプレイス
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思い返せば、波乱に満ちた物語だった。 夢の中での歌合戦。黒子の正体。 桜舞う一騎討ちに、国を越えた結婚式。 突然の神隠しに、奪還劇。 百鬼夜行との対決、暖かな食事会。 死力を尽くした最終決戦。 そして、私たちは再び『原点』に戻る。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 覚えていますか。 夢の中での歌合戦なんて、突飛な物語のはじまりを。 国分けが行われたあと、見ず知らずだった人たちと初めて声を重ねた、あの歌を。 【陽炎】は歌う。 諦めない、まだ終わってなんかいないと。 【歌舞伎童】は歌う。 真っ直ぐに、前に進めと。 【烈火】は歌う。 信じているから、大丈夫だと。 【天邪鬼】は歌う。 高らかに、楽しんだもの勝ちだと。 【春一番】は歌う。 軽やかに、想いよ届けと。 【境界の民】は歌う。 伸びやかに、響き渡れと。 【新野の開拓者】は歌う。 「さぁみんな、楽しんでやろうか」 『さて、と。ウチの連中がこんだけのことやってるんだ』 『久しぶりにアタシも、やることやらせてもらおうか!!!』

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