キミ

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あ、デジャビュ。 先生の質問に答えられず、僕は俯く。頬が熱い。 最近ついていない。 この前はテストの点が悪くて親に小言を言われた。 昨日は友達と喧嘩。そして今日のこれだ。 僕は自分があわれに思えた。 ずっと前にもこれと似たような気持ちになったことがある。それがいつかは思い出せないけれど。 椅子に座りなおし、そっと息を吐き出してみる。 ああ、そうだ。 確かあれは、天の川の写真を"彼"と2人で眺めた後のことだった。天の川が星屑の集まりだと知っていたのに、僕はなぜか答えられなかった。 あれ、"彼"って誰だっけ。 まあいいか。そのうち思い出すだろう。 授業に飽きたので、ノートの端に思いついた言葉を羅列する。 烏瓜(からすうり)、ケンタウルス、プリシオン海岸、蠍の火、ほんとうの幸い(さいわい) 意味のない不思議な言葉を思いつくたびに、泣き出したい気持ちになる。 きっと疲れているんだ。明日は思い切って学校を休もう。 そして列車で遠くへ行ってみるんだ。 隣に"彼"はいないけど。 素敵なBGMをお借りして、声劇台本に挑戦してみました🙌 声劇というより朗読に近いかもしれませんが、読みやすいようにアレンジや改変をしていただければ と思います。 #声劇台本 #声劇 #一人声劇 #朗読