いちなる

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声劇台本……っぽいものを書いてみました( ◜ω◝ ) というより趣味で書いているものの導入を1:30に縮めただけのものですが！良ければ！(?) 素敵すぎる演奏をお借りしました･:*+.\(( °ω° ))/.:+ ───────────────── 　いつまでも現れない男を、待っている。 　六月。雨がしとどに降っている。 　ぼくは窓の外を見た。まだ、男の姿は見えない。 　当然だ。 　「来る」なんて連絡ひとつもないのに。 　こうして、忠犬よろしく待っている方が間抜けなのだ。 　ふと視線を逸らすと、ベランダのサボテンが目に留まった。 　半年前に、男が置いていったものだ。 　誰かからもらったのか、それとも自分で買ったのか。 　とにかく、そこにサボテンはあった。 　あの日を境にして、男は、この部屋にはぱったりと来なくなってしまっていた。 　サボテンは、雨に吹きさらしになっている。 　「時間があるときに来るよ」 　いつかの約束も、もう忘れているのだろう。 　ここ数日、サボテンは雨を吸い込み続けて、すっかりぶよぶよと肥えてしまっていた。 　いまも、ぼくの視界のはしっこで間抜けに揺れている。 　きっと、もうすぐ枯れてしまう。 　「ぼくたちは……お揃いだな」 　嫌に自虐的なセリフに、なぜだか声が震えた。 ───────────────── 語り手の「ぼく」は女の子でも男の子でも構いません！多少の改変はOKです◎ #声劇 #声劇台本 #朗読 #1人声劇 #女声向け #男声向け #いちなる台本 #なべこぴあの