
瀬野流 ギターコード講座【コード応用編】
瀬野 或
今回はオリジナル曲を作る際に『複雑なコードをどうやって入れるか』を、お伝えしようと思います。 コードの流れは、実は一定で、ある程度の曲は同一のコード進行の元に作成されています。例えば、洋楽で大御所のOASISの曲『Wonderwoll』と、GREEN DAYの曲『Boulevard Of Broken Dreams』が同じコードで構成されているように、コード進行は結構決まってしまっていたりします。 Wonderwoll / OASIS https://youtu.be/bx1Bh8ZvH84 Boulevard Of Broken Dreams / GREEN DAY https://youtu.be/Soa3gO7tL-c この二つを掛け合わせてミキシングしたもの https://youtu.be/z-PdV61Z8Mg では、決められたコード進行の中でどれだけ個性を表現出来るのか…が、一番の問題となるわけですが、その中でも私が特に『使い易いな』と思ったのが〝半音下げのコード(音)を挟む〟です! 例えば『CーEmーDーG』という流れがあるとします。この『C』と『Em』の間に『B』を挟むと、メロディアスな進行になるんです。 通常の『CーEmーDーG』 https://nana-music.com/sounds/037043e9/ Bを加えた流れ『CーBーEmーDーG』 https://nana-music.com/sounds/0370447a/ 次に『メジャーコード』に『半音下げ音』を加える方法をお伝えします。 通常のCコードで例えてみます。 1 ┌───┬───┬───┬───┐ │ │ │ │ │ 2 ├─〇─┼───┼───┼───┤ │ │ │ │ │ 3 ├───┼───┼───┼───┤ │ │ │ │ │ 4 ├───┼─〇─┼───┼───┤ │ │ │ │ │ 5 ├───┼───┼─〇─┼───┤ │ │ │ │ │ 6閉└───┴───┴───┴───┘ 1 2 3 4 上のダイアグラムがCの抑え方です。この抑え方でベース音となるのが5限の『C(ド)』ですが、これを半音下げてみます。そうすると、以下のコードになります。 1 ┌───┬───┬───┬───┐ │ │ │ │ │ 2 ├─〇─┼───┼───┼───┤ │ │ │ │ │ 3 ├───┼───┼───┼───┤ │ │ │ │ │ 4 ├───┼─〇─┼───┼───┤ │ │ │ │ │ 5 ├───┼─〇─┼───┼───┤ │ │ │ │ │ 6閉└───┴───┴───┴───┘ 1 2 3 4 コードの名称は詳しくないので分かりませんが、多分『Am7(onB)』とでも言うのでしょうかね?これは『Am7だけど、ベース音がBだよ』という意味のコードです。 CとAm7(onB)の音の違い https://nana-music.com/sounds/037046b5/ これの応用で、『Dm』を弄ってみましょう。 Dmの抑え方はコチラ 1 ┌─〇─┬───┬───┬───┐ │ │ │ │ │ 2 ├───┼───┼─〇─┼───┤ │ │ │ │ │ 3 ├───┼─〇─┼───┼───┤ │ │ │ │ │ 4 ├───┼───┼───┼───┤ │ │ │ │ │ 5閉├───┼───┼───┼───┤ │ │ │ │ │ 6閉└───┴───┴───┴───┘ 1 2 3 4 それではこのコードを先程のCと同様に、ベース音を弄ってみます…あれ?このコードの場合、ベース音は『4弦解放音』だから弄れないじゃん!? はい、そういう場合は『ベース音と同じ音がする場所を下げればOK』です。そうすると、抑え方はコチラになります。 1 ┌─〇─┬───┬───┬───┐ │ │ │ │ │ 2 ├───┼─〇─┼───┼───┤ │ │ │ │ │ 3 ├───┼─〇─┼───┼───┤ │ │ │ │ │ 4 ├───┼───┼───┼───┤ │ │ │ │ │ 5閉├───┼───┼───┼───┤ │ │ │ │ │ 6閉└───┴───┴───┴───┘ 1 2 3 4 このコードの名前は『DmM7』というらしいです。もう『メジャー』なんだか『マイナー』なんだか分からない名前になってますね。因みに音の響きは『D♭aug(C#aug)』に似ているので、D#aug(C#aug)が押さえにくいという方は『DmM7』で代用しても問題無いかと思います。 DとDmM7の音の違い https://nana-music.com/sounds/03704611/ 問題のD♭aug(C#aug)はコチラ。 https://nana-music.com/sounds/0370452a/ 1閉┌───┬───┬───┬───┐ │ │ │ │ │ 2 ├───┼─〇─┼───┼───┤ │ │ │ │ │ 3 ├───┼─〇─┼───┼───┤ │ │ │ │ │ 4 ├───┼───┼─〇─┼───┤ │ │ │ │ │ 5 ├───┼───┼───┼─〇─┤ │ │ │ │ │ 6閉└───┴───┴───┴───┘ 4 5 6 7 音を出してみると分かりますが、はっきり言って『不協和音』です(苦笑) コードというものはピアノで言う『和音』です。ドミソから連なるのが『C』という具合に、ギターコードは成り立っています。その成り立ちを覚えれば、例え難関なコードが出て来たとしても、『それに近いコードで代用出来る』事があったり、オリジナル曲の伴奏を作るにしても、『一癖ある進行』を作り出す事が出来るという訳です。 これらのテクニックを応用して、ギター練習やオリジナル曲伴奏の作成に役立てて頂けると嬉しいです。 by 瀬野 或 #或伴奏 #瀬野ギター講座
