nana

【朗読】止まない雨に隠された愛の言葉
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再さんの独特な世界観 べににさんのメロディアスなピアノと水音の作品に、溶け込むような台本ですね 雨で唇が柔らかくなる、砂時計何個分、そして「雨、止みませんね」 なんだか文学的で、素敵です 言えない、言わない美しさ、的な しかし難しい〜(笑) 演奏の節目を大切にしながら… うまく表現できたのであろうか(笑) ーーーーーーーーーーーーーーーー 雨が降って、唇が柔らかくなった。 今まで、頑なに 舌から転がることが無かった台詞も 今だけなら、ほろほろと 君に届くかもしれない。 屋根も無い寂しいバス停で、君が傘をさしてくれた。 砂時計二個分ぐらい前のこと。 狭い傘の中から見える、水の世界。 雨粒が親骨を伝って、露先に集まり、 重力に逆らうこと無く、落ちる。 その雫が、砂を埋め尽くしてしまえばいい。 吐き出された、小さな溜息と 地面に流れた雨水が混ざり合って、 どうやら、そこらじゅうに 水溜まりができてしまったらしい。 水が溜まっていくのを見つめながら、 私の言葉も、積み重ねていく。 好き。好き。好き。 君が、「何か言った?」と 私を見つめたので 「雨、止みませんね」 残り、砂時計一個分ぐらいだろうか。 #朗読 #声劇

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