nana

【声劇台本】目隠しあかいろ神隠し
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うう…。聞きづらかったらすみません。 狐面……この世に退屈している少年少女を誑かし、鳥居の裏側の世界へ誘拐している。年齢不詳。性別不明。 少女……いじめに遭い、ずっと部屋の中に閉じ篭って掲示板に興じていた。感情の起伏が少ない。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ (祭囃子と足音) 狐面「御嬢さん、本当に鳥居を潜(くぐ)ったんだね。いやはやお待たせしてしまって面目無い(めんぼくない)」 少女「別に。待ってないわ」 狐面「良いのかい?」 少女「行くところなんてあたしにはないのよ」 狐面「へぇ、報(しら)せる人は?」 少女「知ってるでしょ、引き篭もってるって」 (祭囃子消える、キーボードの音) 狐面「てか、主学校は?」 少女「(不自然に明るく)行ってないwwwww」 狐面「中学生?」 少女「そ、中3w」 少女「クラスがつまんなくて、引き篭もりwww」 少女「社会に出る前に消えるから、その方法を探してるwww」 少女「でも、自分から消える勇気なんてないwwww」 少女「(明るさが消える)よわむし」 (キーボードの音消える) 狐面「それじゃあ覚悟は出来たかな?ほら、僕の手を取って、もう一つの鳥居を渡ろう」 (曲盛り上がり、曲調が変わる、走る音) 少女「ねえ、引っ張らないで狐さん、そんなに急いで何処に行くの?」 狐面「早くしないと日が昇る。今のうちに躍りゃにゃ御免だ」 少女「あたし別に踊りたくなんてないわ」 狐面「静かに、明かりが見えてきたよ」 少女「嘘よ狐さん、明かりなんて見えないわ」 狐面「それはまだ君が人間だからさ、踊ったら其れっきり、夜に火が灯るんだ。さあ思いっきり飛び越えて、怖がったら釜(かま)に落ちてしまう」 (静かになる) 少女「百年ぶりね、ただいま」 (風鈴の音)

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