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声劇台本「桜の下、僕は貴女に告白を。」
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――私はここで、きっと待ってる。 ―――――――――― 「久しぶり。私のことは桜の精霊、とでも思ってくれればいいよ」 桜の下で立っていた僕の前に貴女は突然現れて、言った。 どこか寂しそうに笑う貴女を、僕は見たことがある。 たしか、ずっとずっと小さかった頃。 そうだ、思い出してきた。 僕が初恋の女の子に告白して振られたところを見られていたんだ。 貴女は僕の頭を撫でながら 「恋は素敵なものだね」 って笑ったんだ。 ――振られたのに、素敵なもんか。 腹が立って、僕はうつむいた。 貴女はその時、どんな顔をしていただろう。 正解はわからない。 だけど、きっと。 今と同じく、寂しく笑っていたのだろう。 その表情の意味が、今ならわかる。 だから僕は―― ―――――――――― どんな想いで、どんな告白をするのかはご想像にお任せします。 ということで 桜の下、私は君に微笑みを https://nana-music.com/sounds/0277febc/ の『僕』視点のお話でした。 #声劇 #夕月の台本

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