【第十二話:声劇台本】-《魔天に迸る流血》-
男: 女:
【第十二話:声劇台本】-《魔天に迸る流血》-
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《魔天に迸る流血》
【内容】:魔界を支配する天使と、地上の平和を守るべく立ち上がった女騎士が、寂れた礼拝堂で出会う。誤解に似た状況から惹かれあったふたりは引き裂かれてしまい、お互いに敵として壮絶極まる戦いの幕が上がる。悲哀に包まれた戦いの行方は、未だ誰にも、ましてや神にも分からない
《キャラクター紹介》
男:[魔天使ウェルゼディア]
・魔界にて最強の力とカリスマ性を持つ天使。天界からの命令により、魔界の支配を任された。もともとは心優しく、聡明で、笑顔を絶やさない性格だった。現在は争いをやめない人類に半ば絶望しており、世界の状況を憂いている。愛称はウェル。
エルリックの奸計によって地上に追放され、神々にも見放されてさまよっていた時、聖堂にたどり着いてセレイナと邂逅する。一度は重傷を負うも復活、その場を戦慄させた
女:[セレイナ・アルヴァーン]
・人類史上最強と謳われる女騎士。産まれた時に神託を受けて選ばれたおかげで、潜在能力を限界以上まで引き出されている。さらに、戦場での未来予知も自由。おしとやかで清廉、純粋な性格。戦いの度に礼拝堂で涙を流すほどに平和と安定を願っている。慈悲深いが、敵には容赦がない。愛称はセレイナ。
誤解からウェルを斬ってしまう。これから彼女に待ち受けるものは……?
【第十二話】:虚構
ナレーション=男
[本文]ここから~
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ナレーション:『黄昏ともいえる時間が去り、別れの時がきた。瞬間、ふたりがいる聖堂が崩れ、空間の色が変わる。そこは魔界とも言えない次元であった』
ウェル:「な……なに!?なにが起こった!」
セレイナ:「ウェル!この空間は!?」
ナレーション:『突然、まばゆい光が放たれたと思えば、さらに空の色が変わり、大地が構成され、神殿のような建物が現れ、ほんとうに別の世界が広がっていた』
セレイナ:「なんて美しいのでしょう。ですが、この場所は存じません」
ウェル:「ここは一度来たことがある。最後の楽園」
セレイナ:「最後の楽園?」
ウェル:「上位の神々のみが立ち入ることが許される場所」
セレイナ:「ではここは、まさしく聖域……なぜ……」
ナレーション:『全てが明らかになるまで、あと少し。夢は終わり、人々は目覚め、やがてふたりは……』
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(続く)
・第十二話です。また展開が一変して、今度は神々の領域に踏み込みました。手を出してはいけないもの、ここまでがボーダーラインであると決められたものは、やはりあるのでしょうか。私はあると思っています。不可侵領域と言いますか、そういったものは存在しうるのです
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