【第十話:声劇台本】-《魔天に迸る流血》-
男: 女:
【第十話:声劇台本】-《魔天に迸る流血》-
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《魔天に迸る流血》
【内容】:魔界を支配する天使と、地上の平和を守るべく立ち上がった女騎士が、寂れた礼拝堂で出会う。誤解に似た状況から惹かれあったふたりは引き裂かれてしまい、お互いに敵として壮絶極まる戦いの幕が上がる。悲哀に包まれた戦いの行方は、未だ誰にも、ましてや神にも分からない
《キャラクター紹介》
男:[魔天使ウェルゼディア]
・魔界にて最強の力とカリスマ性を持つ天使。天界からの命令により、魔界の支配を任された。もともとは心優しく、聡明で、笑顔を絶やさない性格だった。現在は争いをやめない人類に半ば絶望しており、世界の状況を憂いている。愛称はウェル。
エルリックの奸計によって地上に追放され、神々にも見放されてさまよっていた時、聖堂にたどり着いてセレイナと邂逅する。一度は重傷を負うも復活、その場を戦慄させた
女:[セレイナ・アルヴァーン]
・人類史上最強と謳われる女騎士。産まれた時に神託を受けて選ばれたおかげで、潜在能力を限界以上まで引き出されている。さらに、戦場での未来予知も自由。おしとやかで清廉、純粋な性格。戦いの度に礼拝堂で涙を流すほどに平和と安定を願っている。慈悲深いが、敵には容赦がない。愛称はセレイナ。
誤解からウェルを斬ってしまう。これから彼女に待ち受けるものは……?
男:[天使エルリック]
・ウェルゼディアの副官。魔界においてウェルゼディアを除けば、比肩するもののない力を誇る。魔物を率いて礼拝堂を取り囲み、ふたりの淡い想いを無残に引き裂いた張本人。ウェルを亡き者にしようと企み、自分が帝王となろうと画策した
【第十話】:強力の罪
ナレーション=男
[本文]ここから~
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ナレーション:『歯車にしか過ぎなかったエルリック。彼の最期は、ウェルの心に深い爪痕を遺していった』
エルリック:「ウェルゼディア!貴様は、強大過ぎたのだ。神々の駒であるはずが、あまりにも強すぎてしまったのだ!それこそが……」
ウェル:「さらばだ。かつて友と呼んだ者」
ナレーション:『エルリックは消えた。ここで何もかもが、全て終わったと。ふたりは安心していた』
セレイナ:「ウェル、あの時斬ってしまって。貴方は帰られてしまうのですか?」
ウェル:「あぁ、その通りだよセレイナ」
セレイナ:「そんな……貴方とはまだ見知ってから何も。私は貴方のことを」
ウェル:「言うな。許されるべき行動ではない」
セレイナ:「誰かを一目で見て、苦しい想いをしたのは初めてなのです。ウェル、お願い……」
ナレーション:『この晩、ふたりはお互いを探り、確かめ合い、求めた。傷付いた身体を燃え上がらせるように』
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(続く)
・第十話です。十話も続けられました。人気もないのによく頑張りました。この台本は難しいでしょう、好き好きもあるでしょう、でもこの世界はたった一つ。唯一無二のものとして完結させることを諦めません
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