【第六話:声劇台本】-《魔天に迸る流血》-
男: 女:
【第六話:声劇台本】-《魔天に迸る流血》-
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《魔天に迸る流血》
【内容】:魔界を支配する天使と、地上の平和を守るべく立ち上がった女騎士が、寂れた礼拝堂で出会う。誤解に似た状況から惹かれあったふたりは引き裂かれてしまい、お互いに敵として壮絶極まる戦いの幕が上がる。悲哀に包まれた戦いの行方は、未だ誰にも、ましてや神にも分からない
《キャラクター紹介》
男:[魔天使ウェルゼディア]
・魔界にて最強の力とカリスマ性を持つ天使。天界からの命令により、魔界の支配を任された。もともとは心優しく、聡明で、笑顔を絶やさない性格だった。現在は争いをやめない人類に半ば絶望しており、世界の状況を憂いている。愛称はウェル。
セレイナとの邂逅の最中、戦いの宿命が押し寄せてしまい、セレイナの剣の前に倒れてしまうが……?
女:[セレイナ・アルヴァーン]
・人類史上最強と謳われる女騎士。産まれた時に神託を受けて選ばれたおかげで、潜在能力を限界以上まで引き出されている。さらに、戦場での未来予知も自由。おしとやかで清廉、純粋な性格。戦いの度に礼拝堂で涙を流すほどに平和と安定を願っている。慈悲深いが、敵には容赦がない。愛称はセレイナ。
誤解からウェルを斬ってしまう。これから彼女に待ち受けるものは……?
男:[天使エルリック]
・ウェルゼディアの副官。魔界においてウェルゼディアを除けば、比肩するもののない力を誇る。魔物を率いて礼拝堂を取り囲み、ふたりの淡い想いを無残に引き裂いた張本人。その言動には謎が含まれているが、その真意は悪意が見え隠れしている
男:魔族
・セレイナに襲いかかる者達
【第六話】:開幕
ナレーション=女
[本文]ここから~
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ナレーション:『優しい声は、セレイナにとって最近聞いた一番心地のよいものとそっくりであった。彼に違いない……そう感じて確信に至るまで一瞬あれば充分だった』
セレイナ:「貴方はまさか……いえ、嘘です。私が斬ってしまいました。生きてるなんて」
ウェル:「あり得ないとでも?私が支配する魔天の力に不可能などない」
ナレーション:『復活したのだ。己の命を禁忌の力で繋ぎ止め、魔界にて最強の天使ウェルゼディアは、また地上に降臨した』
魔族:「あ……あいつは……帝王ウェルゼディア!」
エルリック:「まさか、あり得ん!聖剣で斬られた傷も見えずに完璧な状態で復活するなど!」
ウェル:「残念だったな?エルリック、追放したはずの私を消すんだったのが」
セレイナ:「ウェル、ほんとうにウェルなのですね?」
ウェル:「そうだよ。セレイナ……私はウェルゼディア、今はセレイナを守る者だ」
ナレーション:『彼はこの世の何よりも光輝いていた。ただセレイナを守らんがために』
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(続く)
・第六話です。ご堪能あれ
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