秋菜

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A僕 Bあなた Aこの世界は理不尽でできている Bどんなに才能のある貧乏人がいたとしても才能の欠片もない金持ちが得する A僕のいるこの狭くちっぽけな世界も一緒だ Bこの世界では強い者が弱い者に値札を付ける A彼女はいつもあの教室の隅で本を読んでいる。僕をいじめるわけでもなく助けるわけでもなくただただその一冊の空想にふけているのだ。 僕はそんな彼女に恋をした。 B彼はいつも殴られていたり蹴られていたりする。でも彼は泣くわけでもなくやり返すわけでもなくただただ本を読む私を見つめている。私はそんな彼が好きになった。 A僕はこの世界から彼女だけは守り抜こうと思った。たとえどんなものが敵になったとしても… B私はこの真っ暗な世界から彼を救いたいと思った。たとえどんな世界を敵に回しても…