歌詞 アジアの片隅で 吉田拓郎

作詞
岡本おさみ
作曲
吉田拓郎
ひと晩たてば政治家の首がすげかわり 子分共は慌てふためくだろう 闇で動いた金を新聞は書きたてるだろう ひと晩たてば国境を戦火が燃えつくし 子供達を飢えが襲うだろう むき出しのあばら骨は戦争を憎みつづけるだろう アジアの片隅で狂い酒飲みほせば アジアの片隅でこのままずっと 生きていくのかと思うのだが ひと晩たてば街並は汚れ続けるだろう 車は人を轢き続けるだろう 退屈な仕事は野生の魂を老けさせるだろう ひと晩たてばチャンピオンはリングに転がり セールスマンは道路に坐りこむだろう 年寄りと放浪者は乾杯の朝を迎えないだろう アジアの片隅で狂い酒飲みほせば アジアの片隅でこのままずっと 生きていくのかと思うのだが ひと晩たてば秘密の恋があばかれて 女たちは噂の鳥を放つだろう 古いアパートの部屋で幸せな恋も実るだろう ひと晩たてば頭に彫った誓いがくずれ落ちて 暮らしの荒野が待ち受けるだろう 甘ったれた子供達は権利ばかり主張するだろう アジアの片隅で狂い酒飲みほせば アジアの片隅でこのままずっと 生きていくのかと思うのだが ひと晩たてば働いて働きづくめの男が 借りた金にほろぼされるだろう それでも男は政治などをあてにしないだろう ひと晩たてば女まがいの唄があふれだして やさしさがたたき売られる事だろう 悩む者と飢えた者は両手で耳をふさぐだろう アジアの片隅でお前もおれもこのままずっと アジアの片隅でこのままずっと生きていくのかと アジアの片隅で アジアの片隅で アジアの片隅で ああ アジアの片隅で 俺もおまえも
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