Synchronicity〜第二章 光と影の楽園〜
ひとしずく×やま△
Synchronicity〜第二章 光と影の楽園〜
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シャッフルユニット:その2
Synchronicity〜第二章 光と影の楽園〜/
ひとしずく×やま△
♟「…アノちゃん」
🫧「………」
喋れるようになったのに、アノちゃんは俺に返事をくれない。でも、悪いのはオレだ。だからアノちゃんに、伝えなくては。
♟「…アノちゃん、あのねェ…」
🫧「………」
♟「…オレ、恋愛したことないの」
アノちゃんが、少しだけ驚いた顔を見せた。恋愛をしたことがないことに対してなのか、突然そんな話をし始めたオレに対してなのか、それは分からないけど。とにかく、アノちゃんがなにかリアクションをくれたことに安心する。
♟「インキュバスってねェ、ご飯を食べるために相手に甘い言葉を囁いたり、相手に依存したりするんだァ。…オレもね、そういう生き物なの」
🫧「………」
♟「だからねェ、オレが、アノちゃんに近付いたのも…アノちゃんを連れ出したのも、もしかしたら…お腹がすいてたから、で…」
🫧「…でも」
♟「…え」
🫧「violaくんの手は、優しかったよ」
アノちゃんの目は、真っ直ぐオレを見つめている。予想外の言葉に驚いて固まっているオレに、アノちゃんはそっと口を開いた。
🫧「俺には分からない。お腹がすいたから近づくことの、何が悪いのか。そういう生き物だから仕方ない、どうしてそれじゃあダメなのか。violaくんがそういう生き方をするのが嫌なのかもしれないけど、別に俺は、それでいいと思う」
アノちゃんの目は、オレから逸れること無く、真っ直ぐにオレの目を見ている。その視線から逃げたいのに、逃げられない。
🫧「…それに、お腹がすいただけなら。あの日、俺がviolaくんを家にあげた日、何もしないはずがないって、…そう思うのは、俺の自惚れなのかな」
アノちゃんの視線が少し逸れた。オレは、それが嫌で。
♟「っ…自惚れじゃ、ない…!」
格好悪いな、オレ。こういう時にすらっと言えないし、アノちゃんの手でも握ったらいいのに、何も出来ないままで。でもアノちゃんは、そんなオレの方を向いて、ふふ、っと笑った。
🫧「なら、それでいいよ。俺には、…いや、俺じゃなくたって、誰もviolaくんの気持ちはわからないんだから。violaくんがそうだって思いたいのなら、そうでいいんじゃない?」
あぁ、やっぱりオレ、オレは…
♟「ねェ、アノちゃん。オレ、アノちゃんが大好き。アノちゃんが好き、だいすき…!」
🫧「…うん、知ってる」
いつか、アノちゃんにも好きって言って貰えるように。やっと自信を持って言えるようになった好きを、毎日伝えよう。
気のせいだろうか、ほんの少しだけ耳が赤い気がするアノちゃんの手を、オレはやっと握れた。
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🫧Anonymous(cv.つくしんぼ)
♟viola(cv.暇人。)
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🫧私は 祈る ♟(俺は 戦う)
🫧守るために ♟(壊すために)
🫧笑顔がこぼれ ♟(君は泣いてた)
🫧光射す世界のために… ♟(ただ独りで…)
🫧明日へと繋ぐ ♟(過去を葬る)
🫧光の希望の歌 ♟(影の絶望の歌)
🫧命を与え ♟(命を奪い)
🫧息吹く声を 新しい風にのせ
♟(終わりの声 止まない雨に流し)
🫧命尽きるまで… ♟(命尽きるまで…)
♟🫧(「マタメグル…」)
🫧全ての声は 光と出会い 影へと繋ぐ
繰り返す歴史となりて…
♟🫧巡る
♟世界の 鼓動の音は
終わりを告げる 鐘となり 響く
全ての命は絶え 新しい芽が
♟🫧息吹く先の 光と影の楽園に
♟🫧願いを…
#色の国公式 #色の国創作
本家様:https://youtu.be/Nh5LyOgS_0E?si=PwFbVLnSGL7AZCPQ
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