色褪せる
朗読:
色褪せる
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「言葉は色褪せていくものだから」
性別変換 軽い語尾の変更ok.
世界観を壊さないアドリブok.
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「愛」とはまるで花のようだと 彼女は笑った
花に水を与えなければ枯れるように
人もまた 愛を注がなければ「愛」を枯らすのだと
人間は不器用で欲張りだから
目に見えるものしか信じられないのだと
だから 「目に見える」愛が欲しいのだと
その言葉の本当の意味を ちゃんと理解していたら
君は僕の横で笑っていてくれたのだろうか
僕の前からいなくならなかったのだろうか
君の優しさに胡座をかいていた?
君の気持ちを蔑ろにしてしまった?
考えても考えても 答えに辿り着けなくて 苦しかった
__あれから数年経った。
何も変わらない日々を過ごしながら
僕は大人になった
玄関を出る前にちらりとテーブルを見る
彼女が残していった たったひとつのもの
なんてことないただの白い花瓶
その中に 薔薇が3本
あの日から〝姿を変えないまま〟揺れていた
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薔薇の花言葉
3本「貴方を愛しています」
枯れた花(ドライフラワー)なら花言葉も過去形になるのでは?という発想から出来た小話.
言葉は紡がなければ 時が経つ程熟れ 朽ち果てていくものですから
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コメント
2件
- たけたけ@声劇+αお借りさせていただきました✨️(*・ω・)*_ _)ペコリ
- ひびきまん素敵な台本お借りしました!