【二人声劇】大正純喫茶
読み手:未名 炭酸水 台本:砂糖水
【二人声劇】大正純喫茶
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「今日は何にします?」
『ライスカレーをいただけますか?』
「ふふ、そう言うと思って準備してたの」
学生運動家達の喧騒から外れた静かな純喫茶
青臭い私が洗練された味と美しい店主に魅了されるのは道理であった
「お待たせしました
いつも来てくれてありがとう」
『ここに心を奪われていますから』
「そう?嬉しいわ
…吸ってもいいかしら」
『えぇ、もちろん』
「ふぅ…若い人は”カフェー”の方がお好きでしょうに
こんなさびれた店が好きなんて酔狂ね」
「この店で過ごす静かで落ち着いた時間は
安いエロスなんかで代用できるものではないですから」
「ふふ、学生さんは純粋なのね
そうだ、あなたも吸ってみる?」
『え…でも』
「私が吸ったものだと嫌かしら」
『いや…!その…そんなことは…』
「なら、ほら」
『ん…うっ!ごほっごほっ!』
「…苦かった?」
『プディングのカラメルよりは…』
「ならあなたは吸うべきじゃないかもね…」
吐き出された紫煙から目が離せなかった
そんな私を見て彼女は笑った
「…いつの間にか
手放したくても手放せなくなってしまうから」
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コメント
2件
- 工グゼクティブソーダ
- 未名わーーー作者さん!!!!本当に良い………🤦🏻♀️🤦🏻♀️ ただただ弄ばれている、翻弄された男の子かなーって思っていたのですが、単純にそれだけじゃなく、その前に少し大人ぶっている可愛さがあるんだな〜〜と!!!めちゃくちゃ好きです…本当にありがとうございます……;;