『声劇台本』星の雨と硝子の少女
貴方
『声劇台本』星の雨と硝子の少女
- 193
- 15
- 4
冬の冷たさはすぐ近くまで
やがて表現も白くなり
その冷たさが人に愛を与えるのだ
......................................................
冬の使者たちが目覚めた肺の中を優しく満たす。
全身を染めた冷たさに身を任せてしまいたい。
この世界を受け止めてしまえば、
私が抱いた痛みも全部嘘になってしまいそうだ。
それはあまりにも許されないことだ。
悲鳴にも似た呼吸が、
感情の弦を震わせた。
私には温かさが足りない。
硝子でできた指で地平線の輪郭をなぞった。
命のかたちはどこにも見当たらない。
新しい生活。
新しい日常。
新しい感情。
それを知るための痕跡は、
すべて夢の中に流されてしまった。
あの空には鳥が飛んでいて、
私たちが満たせなかった希望を運んでいた筈なのに、
星の雨が全部消してしまった。
影ひとつない青の美しさが頭から離れない。
金糸雀のように鳴く光の粒が頭から離れない。
「今日も雨が降りそうだ」
独り言は重く濡れた地面に落ちていった。
────アドリブ&性別変更大歓迎────
たのしめたよ
ちょちょいのちょーい
隠れシリーズ
前の台本⤵︎ ⤵︎
次の台本⤵︎ ⤵︎
unknown
#コラボ募集 #朗読者募集 #オリジナル #拍手返します #朗読 #台本 #無力な僕 #BGM
コメント
4件
- イレお借りします
- ゆえ@低浮上お借りしました
- 楓🍁꒰ঌ🐮໒꒱@電波弱者 ᘏᘏ❤︎.°お借りしました(*^^*)ありがとうございましたm(*_ _)m
- haruhito滑らかに文字を呑み込める。喉越し爽快。 ▼ 硝子でできた指で地平線の輪郭をなぞった。 ▲ ここさぁ...。マジで文学だわ。