夏、なつ

クロ

夏。 蝉時雨が反射している。 この鳴き声が私を弱らせる。女性と快楽を共にするときにも似ているような気もする。 女性の喘ぎが、五月蝿いというわけではなく、何かを駆り立てる。 それが頭の中を犯し、馬鹿にさせる。 時折、女性の肌に触れると冷たい時がある。 それはまるで雪のようで、触れ続けていると、溶け、また火照り出す。 途端に蝉の声が聞こえ始め、馬鹿になる。何らかの魔法にかけられているようだ。 汗は雪解け水のように流れているが、そんなことどうだって良い。情欲という泥にまみれ、そこにあった雪もろとも溶けてなくなる。 そこにはまた理性が降りしきり、蝉が溶かし、また消えてなくなる。 そんな懐（なつ）である。 ーーーーーーーーーーーーーーー 読みたいものを自分で書いて読みました #蝉の声 #蝉時雨 #蝉 #せみ #セミ #夏 #BGM #効果音 #自然 #環境音 #台本 #声劇 #コラボ用 #コラボ待ち #干物兄たか