黒猫〜Adult Black Cat〜
華碧(cv.あーしゃ)
黒猫〜Adult Black Cat〜
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「……ねぇ、そこのあなた?」
そう一声かけ、部屋の隅の人物と目が合う。
すると彼女は息をすることすらも忘れたように停止し、ハンカチを取り落とす。
「お名前は?」
「…… 珠月」
名前を問われているだけなのに、どくんと心臓が跳ねる。この人と出会った記憶はないはずなのにどうしようもなくこの感情に覚えがある。
ーー自分はこの感情を覚えている。
この部屋にいるほかの3人も同様に美しい彼女へと釘付けになっている。
知っている、各々の心の中に眠るこの感情を。
「そう、いい名前ね。
私は華碧、よろしく?」
彼女は握手の形で手を伸ばし、妖しく、美しい微笑でそう言った。
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