nana

【声劇台本】 罰されていたい
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女<ヴェルマ・グレイス> 若く美しい、名うての殺し屋。 漆黒の髪に白雪の肌、真っ赤なドレス。 物心ついた時から、殺し屋になるための訓練を受け、 数え切れないほどの人数を殺してきたが、 ある男に出会い、自らの罪に耐えられなくなってゆく。 よく教会に出入りしているのは、 自らの殺してきたもの達の魂の弔いと、 神への罪の告白が目的。 決して自らの罪を許されたい訳ではなく、 自らの罪を告白することで、常に罰されていたいという 自傷行為にも似た心境を持っている。 男<トンプソン・フィールド> 元FBI捜査官。 FBI時代にヴェルマの捜査を担当していたが、 ヴェルマを追ううちに、彼女に惹かれていく。 ヴェルマを捕まえたのにも関わらず、 独断で釈放したことからFBIから追われる身となる。 少なからずヴェルマを想っているものの、 決して結ばれたい訳ではなく、 ただ彼女の行く末を見てみたい、 追いかけ続けたいと思い、 ことあるごとにヴェルマに接触を図り、 罪の意識を植え付けている。 ************************** 男 「君でも神に祈ることがあるんだな」 女 「...あなたには関係ないわ」 男 「君は神を信じるのか?」 女 「...恐れていたら、 殺しなんて出来ない」 男 「では、天国はどうだ?」 女 「そんなところがあるのなら、地獄行きね ...私も、あなたも」 男 「それはどうかな 私は自らの手は汚さない」 女 「同じことよ」 男 「違うな 私は望んで殺生はしない だが、君は自ら修羅の道を歩もうしているのだ」 女 「違う、仕方なかったわ! 1度だって、殺したいと思ったことなんか無かった」 男 「瞳の奥に押し隠ても、神は欺けない 君は殺しへの愉悦を感じている」 女 「この手が血に染まる度、私は自らを許せな くなっていくの! ...私の罪は、私が一番よくわかっている」 男 「きみは...」 女 「用がないなら、もう行くわ」 男 「最後にひとつ ここへ、君は何をしに来たんだ?」 女 「...罰されにきたの」 ************************** 教会を舞台にした洋画風台本を書かせていただきました! ヒスイ様の素敵なアヴェ・マリアに寄せて。 宜しければお読みくださいませ(*´ `*)ノ #台本 #声劇 #声劇台本 #アヴェマリア #協会 #洋画風

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